■CAL2

恋人との未来を守るため

今度は時を駆け巡る冒険へ!


憧れだった結城美加ちゃんに告白した前作から3年、主人公は無事に卒業式を向かえます。

しかし喜びも束の間、主人公がこれまた偶然に『ソツギヨウナンテネマルデウ』の呪文を唱えてしまい

時の女神アイオーンによって美加ちゃんは「時の世界」へと連れ去られてしまいます。

美加ちゃんを取り戻すには、3人の「愛と優雅の女神カリス」が持つ『三種の神器』を集めて

主人公が呪文を唱える以前の時間に戻るしか方法がありません。

前作ではFD3枚組だったのが今回は5枚組にパワーアップし、登場する女の子も14人に増えました。

さらに磨きがかかる美麗グラフィックや、今回は丁寧に作られた音楽にも注目のADVです。


<新システム・ワールドマップ>

←写真下の赤毛が主人公。その左がチェス猫。

アイオーンがいる『時の世界』は、様々な国や時代が混在する不思議な世界です。
日本・中国・古代エジプトなど、それぞれを象徴するオブジェクトが配置されていて
スッキリと見やすいマップになっていますね。
ゲームではこのマップ上を自由に行き来することにより、複数のシナリオが同時に進んでいきます。
お話しが全くの一本道でない点では、当時としては珍しいゲームシステムだったかもしれません。


<登場人物紹介>

栗色の髪が伸びた結城美加ちゃん。まぎれもないヒロインのはずなのに登場回数が少ないのは残念な限り。

妖しげな美しさを漂わせる時の女神アイオーン。主人公の唱えた呪文に従い、美加ちゃんを連れ去る。

今回も登場する愛と美の女神ヴィーナス。実は人の心を読む能力を持っているらしい。

ヴィーナスの飼い猫チェス。ヴィーナスの使いで時の世界に来ているが、使命を果たせた試しがない。

荒廃した街で出会うリョーコ。名前からも分かる通り日本人の血が流れている。何かと拳銃を振り回す物騒な人だ。

中国のバーで働いている金秀蘭。普段は明るくて気さくな彼女だが、時折見せる悲しげな表情の理由とは・・・。

西部の酒場で出会うキャロル・アン。家族を殺された仇にインディアン殺しを依頼してくる。

キャロルの仇ララミー。キャロルの家族を殺した一族というだけで、彼女は直接関わったわけではない。

レプリカントのラベンナ。世界中のレプリカントを統率して反乱を起こそうと企んでいる。

アラビアの奴隷市場で売られているシェラザード。元々は貴族の娘だったらしいが、なにかワケありのようだ。

森の中で蔓に絡まっている妖精フローリアン。助けてやるとお供に付いて来るが、がちゃがちゃとウルサイ。

「狂える王宮の戦士」と呼ばれるアーシュロット。主人公を「妖精付き」の騎士だと勘違いして戦いを挑んでくる。

ジプシーの踊り子アルタミラ。スペイン人の気質を受け継いでいて、とても情熱的な人である。

和服が艶やかな山吹皇女(やまぶきのひめみこ)。自分の恋心を、咲けど実らぬ八重山吹の花に重ねている。

ナチス統治下のドイツで出会うブレーメル。彼女は正真正銘のサディストで、縛られたり叩かれたりする。

ブレーメルのメイドをしているイエナ。彼女はマゾヒストで、ブレーメルとはいいコンビなのかもしれない。

宮殿のバルコニーで出会うジュリエット。実はラプンセルの生まれ変わりらしい。

絶世の美女と伝えられるクレオパトラ。ヴィーナスによってピラミッドの棺の中で眠らされていた。


<この場面!>

@毒蛇との死闘!

ゲームの中盤で毒蛇と戦うことになります。
形式はRPG方式で、攻撃や魔法を使って敵を倒しましょう。
こちらのHPが0になったらもちろんゲームオーバーですよ。

Aマジーンゴー!

パイルダーオーン!
・・・すいません、時代が違うのであまりよく知りません。
チンピョロスポーンってなんだよ。

Bモザイクが消える!?

廃ビルの壁に落書きがしてあります。
「前作に続き、あのモザイクは消せるらしい。今回は結構過激・・・」(推定)
前作でも消せるそうですが、一体どうやるんでしょう?
情報求ム。


<クリア後の感想>

前作「CAL」をクリアしたときには、こんなに話しが広がるとは思いませんでした。
人はみんな輪廻転生を繰り返していて、ラプンセルの生まれ変わりがいて、
それで主人公は何故か古代文字が読めるし、
誰もが言いそうな言葉でも主人公が言うとそれが呪文になったり、
実は主人公と神の世界には何か関係があるんじゃないか・・・。
この謎の真相は完結編である「CAL3」で明らかになるようですが、
MSXでは発売されてないんですね〜。
98エミュをやれというのか。

今回は全部で14人の美女&美少女と出会うわけですが、
人間や情景の描き方にムラがあるのが残念です。
それぞれのシナリオが完結してないのも釈然としません。
ラベンナのその後とか、秀蘭が立ち直るまでの過程とか、
知りたいことが山ほど残されてます。
この時代のADV(それも18禁)ってこの程度なんでしょうか。
「JOKER」はシナリオもしっかりしていたんですけどね。
それでもカリスの3人は一応完結しているようですが。
そんな中にあってもアルタミラは切なくて良かったです。
スタッフも気合いを入れていたようで、
ほかのキャラに比べてグラフィックの枚数も多いですし。

さてと、どうやってモザイクをはずそうか・・・。