■CAL〜永遠の少女達〜

そこは

永遠の美少女達が住む

夢の世界・・・。


憧れの美加ちゃんに告白するチャンスをふいにしてしまった主人公の男の子は、

偶然、「モテタイヨーンウ」の呪文を唱えてしまい、愛と美の化身ヴィーナスのもとへ召喚されてしまいます。

そして告白する勇気を手に入れるため、CALの世界へと入っていくのです・・・。

バーディーソフトがMSX機で初めてリリースしたこのゲームは、

お得意の美少女グラフィックと童話の世界が融合した、楽しくて少し儚いADVです。


<CALって何?>

CALとは、永遠の美少女達が住む世界。
女神ヴィーナスが用意した世界ですが、同時に自分の心の中の世界でもあります。
ここで出会う少女たちと愛し合い、好かれることで主人公は男として成長し、
憧れの女性に気持ちを伝える勇気を手に入れることができるのです。
しかし、もし愛の無い行動を取ればヴィーナスによって元の世界に戻されてしまうでしょう。


<登場人物紹介>

学園のアイドル結城美加。読書とお菓子作りとバレエが趣味。彼女に告白するための勇気を手に入れるのだ。

愛と美の化身ヴィーナス。主人公を「CAL」の世界に連れていった張本人。女神の中でも傾いた性格らしいです。

CALの世界で最初に会うマッチ売りの少女。雪の降る性なる夜にマッチを1箱1万円で売っている。

長い銀髪が美しいラプンセル王女。このお話、知っている人って少ないと思います。

眠れる森の美女ことオーロラ姫。目覚め時は高飛車な女王様ですが、実は清楚なお姫様。

有名なシンデレラ。魔法がかかっている美しい時間に、美しい思い出を作りたいらしい。

ミョーに色っぽい赤ずきんさん。狼やリスに変身する友達がいたり、腹話術を使う先生がいたりはしないらしい。

ウェンディ。大人になるのがイヤで、ピーターパン以外の男には興味が無いという。

人魚姫。人間嫌いの父を持ちながらも人間になることに憧れていて、溺れた主人公を助けてくれる。

不思議の国のアリス。泣き虫のダダッコですけど、こういうのも悪くないですな。(いや、むしろこっちのほうが・・・


<この場面!>

■自己申告制コピーガード

ヴィーナスの「このディスクはコピーですか?」との問いに「もちろん!」と答えると、
突然FDDが回りだして超高速フォーマットをかましてきます。
・・・と思いきや、実はFDDを動かしているだけでフォーマットはされません。
ふぅ、おどかすなよ。

■とん○るず!?

時代を感じさせるネタです。懐かしいですね。
ホモオには裏路地でプスッとやられちゃいます。
っていうか、本人に許可取ってんのか?


<クリア後の感想>

FD3枚の中に女の子10人のグラフィックが入っているわけですから、
1人1人のボリュームは少なめです。
しかし逆にお話しがテンポ良く進むのでストレスは感じないと思います。
エンディングまで最短で1時間〜1時間半くらいで行けますが、それはあくまで最短の場合。
物語の途中には作者の罠が仕掛けられていて苦労することでしょう。

お話しは全体的にシンミリ系が多いです。
たった1度のぬくもりを胸に今日もマッチを売る少女。
ひとときの夢に生きたシンデレラ。
だれの助けも借りず、1人でたくましく生きる赤ずきん。
人間になって、時を越えてでも主人公を追うことを誓った人魚姫。
特にラプンセルの言葉、
「これからあなたはいろいろな人と出会い、いろいろな経験をして、
 もしかしたら私のことなど忘れてしまうかもしれません。
 でも、時々でいいのです。私を思い出してください。」
時間と引き離されたラプンセルの孤独、悲しみが詰まった一言だと思います。

なんか無性に童話を読みたくなってきました。
ラプンセルやピーターパンのお話しは詳しく知らないので悔しかったです。
童話の良さを再認識させられるゲームでした。

あ、ちなみに本作品では美加ちゃんに告白した時点でエンディングです。
美加ちゃんとのムフフは次回作「CAL2」のお楽しみですな。