■Might&MagicBook2とは?
「Might & Magic Book Two」(以下、M&M2)とは、その名の通り、
力と魔法を駆使してファンタジーの世界を冒険する本格派RPG「Might & Magic」の続編です。
このゲームには、最近のゲームには見られない魅力がいっぱいです。
●魅力その1・・・キャラは自分で作る
RPGとは、本来「プレーヤーが役柄(Role)を演じる(Play)ゲーム(Game)」を意味していました。
最近のRPGを冠するものは、プレーヤーの意志に関係なくキャラが会話をして、こともあろうに勝手に動いたりもします。
プレーヤーの入るすき間がない!これはいけない。
M&M2ではまずキャラを作ることから始めます。名前、種族、性別、職業、能力値・・・。
そして自分で作ったキャラでパーティーを組み、なんとそれを自分で動かせます!(笑)
前進するのも後退するのもプレーヤー次第。全ての結果もプレーヤーの責任、というわけですね。
●魅力その2・・・ゲームの難易度がメチャ高い
M&M2の最大の魅力ともいえる難易度の高さ。それは軟弱なユーザーを受け付けません。
どんなに頑張ってレベルを上げても、全滅の恐怖はいつまでも付きまといます。
誰でもクリアできるような難易度のRPGで育った現代っ子にやらせたら、
泣きながら失禁し、てんかんを起こすこと必死です。(一部誇大表現)
まあ、それぐらい難しいってことです。あの有名なウィザードリィよりも難しいと思います。
コンプリートした人の数がゲーム購入者の1割に満たないとか・・・。
もっと分かりやすく説明すると、
「チャキチャキの江戸っ子をカラオケBOXに連れていく」
ぐらい難しいです。
●魅力その3・・・冒険の目的が知らされない
「どこからともなく現れた怪物に世界が支配されようとしている。」
RPGのプロローグとしてはありがちな話ですが、このように言われれば、
「なるほど。要するに主人公が怪物のボスを倒せばクリアなんだね。」
と幼稚園児はおろか、精子だって考えることでしょう。(一部誇大表現)
結末の分かっている冒険なんて冒険じゃありません。
M&M2は違う。プロローグなんてないんです。いきなりファンタジーの世界に放り込まれるんですから。
プレーヤーは訳も分からぬままにウロウロと歩き回り、敵に出会ったと思ったらいきなりパーティーが全滅します。
何度か運良く敵を倒していくうちにイベントにぶつかり、徐々にゲームの核心へと近づいて行くんです。
「一寸先は闇」こそ冒険の醍醐味であり、そこにロマンが生まれるといえるでしょう。
このさきにはとんでもない罠があるかもしれない。でも、お宝の可能性も・・・。
そんなことで悩めるのも、M&M2ならではです。
●魅力その4・・・日米同時発売!(当時)
M&M2は日米同時発売でした。これの何がすごいんでしょう?
発売元のスタークラフトではM&M2をコンプリートした人に
コンプリート順のシリアルナンバー入りゴールドカードを発行していたのだ。
そうです。日米のユーザーが一緒になってコンプリ順を競うということなんです。
RPG大国のアメリカを相手にするなんてスケールがデカイと思いませんか?
MSX・FAN 1989年7月号より、M&M2の紹介記事です。
画像がデカくてハミ出るけど、我慢してね。
※2ページ目にはミドルゲートのマップが付いています。